2008-08-24

ST警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル

世界的バイオリニスト柚木優子の所有するストラデイバリウスが掏りかえられた事件の捜査中にコンサートマスターが密室で殺されます。
本著は題名からも分かる通り特殊な聴力を持つ「結城翠」が活躍します。
事件の筋を読むところでは「青山翔」がメインなのですが、柚木優子がソリストをつとめるコンサートの指揮者「辛島秋仁」が「結城翠」の特殊聴力に興味を抱いたことから捜査及びつめがスムースに進んでいるので、やはり「結城翠」がメインと言えるのでしょう。

前半部分の伏線の張り方は相変わらず見事です。
トリックは決して目新しいものではありませんが、盗難事件と殺人事件を上手く絡め解き明かしてゆく過程がスリリングで楽しめます。

しかも、音楽シーンの描写も楽しめます。その場で聴いているような錯覚を覚えるほどです。

知らなかったのですが、著者はレコード会社でプロデューサーをやっていたことがあるそうです。
空手や棒術を教えているのは知っていたのですが、実に多才な人なんですね。

すっかり、このシリーズのファンになってしまい、未だ読んでいないのは「ST 警視庁科学特捜班」、「ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人」の2作品です。
早く読んでしまいたいのですが、読破してしまうと読むものがなくなるので禁断症状が出そうで心配です。

ST警視庁科学特捜班  緑の調査ファイル (講談社文庫 こ 25-14)
講談社 [著] 今野 敏
ASIN:4062756455 /文庫/299頁
発売日:2007-02-10
ランキング&評価:---位 3.0
価格:¥ 600 [2008-08-24 Amache]
3 - 音であふれた、おとなしい作品

ST警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル

ある宗教団体の人間関係に端を発する殺人事件をSTが解決します。

実家が曹洞宗の寺で、僧侶でもある薬学専門の山吹才蔵が活躍します。
しかも、専門である薬学ではなく、禅の側面から事件解決の糸口を掴みます。

人間同士、チョッとしたすれ違いが重なると大きな事件になってしまう良い例かもしれません。

静寂でありながらもスリリングな結末が楽しめます。

ST警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル (講談社文庫)
講談社 [著] 今野 敏
ASIN:4062755548 /文庫/300頁
発売日:2006-11-16
ランキング&評価:---位
価格:¥ 600 [2008-08-24 Amache]
No User Review

2008-08-17

ST警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル

ある医療訴訟の捜査でSTが活躍する物語です。

大学病院の医療の現場を舞台に秘められた「赤城」の過去が明らかになります。

理想と現実の狭間で葛藤する人は多いと思いますが、それを余すところ無くしかも自然に読者を惹き込む著者の描写に感心しました。

今まで、殆ど注目していなかった「赤城」に対する見方も変わりました。

緊迫感の中に温かみを感じる秀作です。

ST警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル (講談社文庫)
講談社 [著] 今野 敏
ASIN:4062754754 /文庫/333頁
発売日:2006-08-12
ランキング&評価:---位 5.0
価格:¥ 650 [2008-08-17 Amache]
5 - 『日常』の隣の『身近な事件』

2008-08-16

ST警視庁科学特捜班 青の調査ファイル

私の場合、シリーズラストの黒の調査ファイルから読んでしまったのですが、通称「ST」の「色」シリーズの第一弾です。
読み終わってから気が付いたのですが、「青山翔」が主役なので「青の調査ファイル」という題名なのですね。

ある弱小プロダクションのチーフ・ディレクターが、心霊現象のテレビ番組の撮影中に死亡します。

プロダクションのディレクター、AD、霊能者、タレント、テレビ局のプロデューサー。
誰もが犯人の可能性があり一見難解と思われる事件を解いていく過程も面白いのですが、警察内部の人間模様なども絡めた描写が青山の活躍に対して爽快な読後感を残してくれます。

ST警視庁科学特捜班 青の調査ファイル (講談社文庫)
講談社 [著] 今野 敏
ASIN:4062753987 /文庫/326頁
発売日:2006-05-16
ランキング&評価:---位
価格:¥ 620 [2008-08-16 Amache]
No User Review

最悪

奥田英朗と言えばイン・ザ・プールや空中ブランコのイメージだったので、本著も同様に大いに笑わせてもらえると思い込み、川谷、みどり、和也、それぞれの最悪の状況のシリアスな描写に最初は若干戸惑いました。

ただ、窮地に陥った時の3人それぞれの言動や考え方のハチャメチャ振りは伊良部先生のキャラクターに通じるところがあり、別の意味で笑わせて貰いました。

根っからの悪人ではない3人が、ヒョンな切っ掛けで堕ちていく様子はやけにリアリティがあり背筋が寒くなるほど上手く描かれています。
奥田英朗の底深さを感じさせる作品です。

最悪 (講談社文庫)
講談社 [著] 奥田 英朗
ASIN:4062735342 /文庫/656頁
発売日:2002-09
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 920 [2008-08-16 Amache]
5 - テンポがいい
5 - 人それぞれの最悪の定義
5 - 坂道を転がり落ちる
5 - 偶然に買ったんですが
5 - 自分には厚すぎる本だと思った が!!